USBドングルでLTE SIMカードを使う 日本海外の対応バンド

海外に旅行や出張に行かれる際に、現地でも使えるようにと国内でモバイルWiFiをレンタルしてから行く方も多いと思います。

モバイルWiFiは自分で設定する手間も少なく手軽なのでいいのですが、どうしても料金が気になります。1日無制限で1,500円はするのでとても長期の渡航では使えません。

SIMフリーのスマホを持っていれば現地の空港やら売店でSIMを購入すればかなり安いプランで使えて、場所にもよりますが一月使っても2〜3千円程度なのでお得です。

少しずつ増えてきましたが、SIMフリーのスマホを利用している日本人はそれほどいないように思います。

SIMフリーのスマホでなくてもUSBドングルというものを使えば現地のSIMを使うことができます。

目次

SIMをUSBで使う理由

  • SIMフリーのスマホでないと海外SIMが使えない場合。
  • テザリングを利用するとスマホバッテリーを消費してしまうから。
  • WiFiネットワーク内でファイルのやりとりが可能 (主にPC)。
  • 国内でもドライブ中の車内など複数人が使える。

など

デメリットも

  • バンド (周波数)が対応していない地域だと使用できない。
  • 対応するバンドがスマホほど多くない。
  • 機種が少なく、海外製がほとんどのため使い方、仕様が分かりにくい。
  • 海外製は技適がない場合があり日本国内での使用が禁止されている。

購入の際には、バンド (周波数)が対応していない場合通信自体ができないので注意が必要です。

また、同じ機器でもドコモのSIMは使えたのにソフトバンクのSIMでは通信できないといったこともあるのでできるだけ対応するバンドが多い機器を選びましょう。バンドを網羅しているUSBドングルはまだありません。

モバイルWiFiとは違うの?

モバイル(ポケット)WiFルーターも使い方は同様ですが、SIMの差し替えが基本的にできません。

UQ WiMAXや、ドコモのモバイルWiFiなどはで、貸与される機器では回線契約したSIMしか使えません。SIMドングルはバッテリーもなく、周波数さえ合えば海外を含め様々なSIMを使うことが出来ます。

ただ、SIMドングルと比べるとモバイルWiFIのほうが機器の接続サポートが有るので安心して利用、接続することが出来ます。

対応するバンド (周波数)を確認する

参考:NTTドコモ

携帯電話や無線機器で利用する周波数は指定されているため、機器がその周波数に対応していないと通信することが出来ません。厄介なのは国ごとに利用している周波数が違うのでその国に対応したものである必要があります。

メジャーな周波数は対応していても、マイナーだったり新しく利用が始まった周波数などに対応していない場合があり、また、首都圏や大都市であれば電波を掴まないということはないのですが、人口の少ない地域などに行くと急に圏外になることがあります。

したがって使用する機器がどのバンドに対応しているかは重要な要素となります。

周波数が高い(波長が短い)ほど届く距離は短くなり、周波数が低いほど干渉がすくなく距離が長くなる特性があります。つまり地方だとコスト面から届く距離の短い高い周波数のアンテナ設備が整備されにくいのです。

日本国内主要キャリア

LTE

バンド周波数docomoauSoftbank
Band 12.0Ghz
Band 31.7Ghz
Band 8900Mhz
Band 111.5Ghz
Band 18/26800Mhz
Band 19800Mhz
Band 211.5Ghz
Band 28700Mhz
Band 423.5Ghz

3G

バンド周波数docomoauSoftbank
Band クラス0800Mhz
Band Ⅰ2.0Ghz
Band クラス62.0Ghz
Band Ⅵ / XIX800Mhz
Band Ⅷ900Mhz
Band Ⅸ1.7Ghz

●赤丸は700〜900Mhzのプラチナバンド

海外

日本と同様、通信業者により対応バンドが異なります。 LTEのみ記載するので、3G対応を知りたい場合は下の参考リンクを見てください。

アメリカ

バンド周波数docomoauSoftbank
Band クラス0800Mhz
Band Ⅰ2.0Ghz
Band クラス62.0Ghz
Band Ⅵ / XIX800Mhz
Band Ⅷ900Mhz
Band Ⅸ1.7Ghz
事業者対応バンド
AT&TB2、B4、B5、B17
VerizonB2、B4、B13
T-mobileB2、B4、B12
SprintB25、B26、B41

バンド2、4あたりがよく使われているようです。 日本で使用されているバンドとほとんどかぶっていません。

中国

事業者対応バンド
China Mobile (中国移动)TDD-LTE B38/41 B39 B40
China Unicom (中国联通)FDD-LTE B1 B3 、TDD-LTE B40 B41
China Telecom(中国电信)FDD-LTE B1 B3 、TDD-LTE B40 B41

China Mobileは TDD-LTEという通信方式のみ利用しているので注意が必要です。

タイ

事業者対応バンド
AISB1、B3、B8
DTACB1、B3
TrueMoveB1、B3、B8

バンド1、3に対応しているので日本で使える機器はそのまま使えそうです。

フィリピン

事業者対応バンド
SmartB1、B3、B5
GlobeB3、B7、B41

バンド3があるのでほぼ使えると思います。

オーストラリア

事業者対応バンド
TelstraB1、B3、B7、B8、B28
OptusB1、B3、B7、B28、B40
VodafoneB1、B3、B5

バンド1、3、28あたりがよく使われているようです。

対応するバンドは国それぞれ

現地で適当に買ったSIMが自分の端末に適合していなかった! ということが起こるので、まずは

  • 自分の端末(スマホやUSBドングル)の対応する周波数を確認
  • 現地のキャリア(通信事業者)が対応しているバンドを提供しているか

これらを確認してSIMを買いましょう。

その他通信キャリアのLTEの通信方式の確認しておきます。 LTEには FDDとTD方式があります。

FDD、TDとは?

FDD方式が圧倒的に普及していますが、アジア諸国でTD方式を推進しています。

このあたりはややこしいのでLTEには二方式の通信方法があるんだなぐらいの認識で良いと思います。

ここだけは抑えたい主要なバンド

世界的に使われている帯域はBand 3

Band 1
Band 3

アメリカ、カナダはこの主要バンドにほとんど対応していないので、注意が必要です。

製品と対応バンド

ピクセラ PIX-MT100

国内メーカーのピクセラが販売しています。

LTE のみで3Gが対応していません。

値段が高め。日本国内技適あり。

対応バンドがドコモ回線メイン

LTEB1、B3、B19

PIX-MT100仕様

Huawei E8372h-608

LTEFDD:B1、B2、B3、B7、B28 TD-LTE:B40
3GB1、B3、B5、B8

SMS付きでないとLTE (4G)通信ができません。3G通信のみです。 一度電波を掴むとそれなりに安定して通信できています。

詳細は別記事で紹介しています。

Huawei E8372h-155

ソフトバンク回線と相性の良い製品です。大容量系モバイルWiFiを使っている場合はおすすめです。

LTEFDD:B1、B3、B7、B8、B20、B30、B38、B40、B41
3GB1、B8

Huawei E8372h-153

LTEFDD:B1、B3、B7、B8、B20
3GB1、B2、B3、B5、B8

Qualcomm 4G LTE

LTEB1、B3、B7、B8、B20
3GB1、B8

対応バンドの違いにより値段が違うので注意。

Amazonにある下記の2製品(VONJUN、ROMIX)はロゴが違うだけの同じモノだと思います。(違ったら教えてください。)

SMS付きでなくてもLTE通信ができました。 だた、テスト段階ながら安定性は低く途切れやすいです。中国のクラウドSIM(ソフトバンクローミング)を入れたら割と安定していました。本体がかなり熱くなるため長く使えるか不明です。

VONJUN 4G LTE WIFI DONGLE

本製品はQualcomm 4G LTEと同等製品と思われます。

ROMIX

これもQualcomm LTE 4Gと同等の製品と考えられます。

Manyao WiFiホットスポット ワイヤレスルータ

同様製品に見えますが、VONJUN、ROMIXと比べて価格が安いです。 カタログによると、対応バンドは少ないですね。

LTEB1、B3
3GB1

富士ソフト +F FS040U

LTEB1、B3、B8、B11/26、B18、B19、B41
3GB1、B5、B6/19

値段が高めなので手軽に使うというよりはビジネス用途ですね。

バンド41にも対応しており海外でも活躍できそうな気がします。

スマホの対応バンドはどうなの?

最近販売しているものであれば幅広いバンドに対応しています。

iPhone X (Apple Store)

LTEFDD‑LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、14、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、66) TD‑LTE(バンド34、38、39、40、41、42、46)

Xperia XZ2 (グローバル版)

LTEFDD-LTE B1、B2、B3、B4、B5、B7、B8、B12、B13、B17、B19、B20、B25、B26、B28、B66 TD-LTE : B38、B39、B40、B41

まとめ

日本海外問わずどこでも使えるUSBドングルはありません。バッテリー残量を気にしつつ、スマートフォンからテザリングするのが一番良い方法というのが現状です。

モバイルWiFiを使うのも簡単で特別な設定もいらないのでおすすめです。

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